2014年6月7日土曜日

登録枠から考えるチェルシーの夏の補強 Part2

続きです。

まず、この夏のチェルシーの補強ポイントを考えてみる(順番は優先順位…のつもり)。

①センターフォワード…言わずもがな
②レフトバック…アッシュ退団
③セントラルミッドフィルダー…4231の3列目。ゲームメイキングできる選手
④トップ下…オスカルの控え
⑤センターバック…ルイスが抜けたしCB補強しないと、という風潮

① CFW

チェルシーは既にジエゴ・コスタを確保。エトーは退団確実で、トーレスとバの去就は微妙。ルカクは退団をほのめかす。バンフォードを第3FWにする案も。更なる補強として信憑性の高いのはマンジュキッチとラベッシ。ラベッシについてはすでにPSGに獲得に向けた照会をすませている。

② LSB

フィリペ・ルイスの獲得濃厚。アトレティコはすでに後釜としてシケイラを確保。他の候補であるショーはユナイテッドに、モレノはリバプールに移籍する見込み。バートランド、PVAは出場機会を求め移籍の見込み。アケも一つの選択肢。

③ CMF

ランパードが退団決定。そこで、フリートランスファーでチアゴの帰還が濃厚。また、バルセロナからセスクの獲得の可能性が非常に高まっている。セスクはHG適用選手。ロメウ復帰は非現実的。ジョシュを控えで使うのも1つの選択肢。コケはバイアウト€6000万という超高額設定がネック。また、将来を見据えパシャリッチ(18歳)をハイドゥク・スプリトから獲得内定済み。MFながら今季クロアチアで二桁得点を達成したランプスタイプ。

④ AMF

ウィリアンがいるため優先順位はそれほど高くないが、創造性に欠ける。トルガン・アザールは一つの選択肢だが、レンタルで引く手数多。バークリーは素晴らしい英国産タレントだが移籍金がかかる。リザーブチームにはベイカーとスウィフトも。セスク獲得が実現すればセスクも対応可能。ピアゾンはフィテッセで後半失速したように戦力としては考えづらい。

⑤ CB

ズマの獲得が既に発表済み。JT、ケイヒルは不動だが、リバプール戦で活躍したカラスはケルンへレンタルの可能性が高い。フィリペ・ルイスの獲得が決まればアスピリクエタを右で起用できるため、イヴァノビッチをCBで起用できる。オメルオ、チャロバは選択肢の一つだが少し早いかもしれない。リザーブチームにはアケとクリステンセン。もし獲得するとしたら、ワールドクラスを。マンガラは本人がロンドンを希望、ベナティアは高すぎ。ヴァランは売ってくれるわけがない。ストーンズは希少な国産CBで右SBにも対応可能。そもそもルイスはMFだったからルイス放出でCB獲得ってのはナンセンス。



 以上を踏まえ、現状での登録枠を考えてみる。CLよりもプレミアの方が自クラブ育成がなく登録の自由度が高いため、プレミアリーグで考える。13-14のエッシェンのようにプレミアでは登録できてもCLでは外さざるを得ない、なんてことがあるからだ。



*プレミアリーグ
GK:クルトワ、チェフ、シュウォーツァー (3)
DF:テリー、ケイヒル、ズマ、イヴァノビッチ、アスピリクエタ、フィリペ・ルイス (6 そのうちHG2)
MF:マティッチ、ラミレス、ヒンケル、チアゴ、セスク、オスカル、アザール、ウィリアン、シュールレ、サラー (10 そのうちHG1)
FW:コスタ、トーレス、バ (3)

 これで合計21人(ズマはU21なので登録不要)。ただし、HGは3人のため欠員枠を5人出さなくてはいけない。ということは・・・?


登録しきれないよ\(^o^)/


 ということで、登録不要の選手は考えなくても1人外さなくてはいけない。まず思いつくのは気が進まないがGKだろう。ブラックマンは登録不要であるため彼を第3GKとして考えて、1人外せばいい。シュウォーツァーは第2GKとして契約延長濃厚なので削ることは考えにくい。残るはクルトワとチェフ、世界一の正GK争いとなる。報道の流れはクルトワをモウは戻す、というものが多い。チェフは肩の怪我によって復帰時期は開幕直前だ。どっちが残ってもおかしくないし、非常に難しい選択なのは間違いない。ファンから見れば将来性のクルトワ、愛着と信頼のチェフ。


 他のパターンも考えてみる。DFはこれで不動だろう。ということで、MFとFWで2パターン考える。

(ⅰ)MFから1枠削る。
 自分の好きな選手なので心苦しいがヒンケルしかいないだろう。レンタルで武者修行に出す以外に選択肢はない。

(ⅱ)FWから1枠削る。
 この場合、一番シンプルなのはルカクを組み込むこと。ルカクはU21のために登録不要である。そのため、トーレスかバを外し、ルカクを入れれば解決する、ただ、ルカク本人は退団希望。ルカク売却orローン放出の場合の、他の選択肢を考えてみよう。あくまで例を挙げるのみで、方法はこれだけではない。
 1つはバンフォード。レンタルで昨季輝いた若手FWはU21のために登録不要。前述の通り、トーレスかバを外してバンフォードをスカッドに組み込めばいい。
 もう一つは、モーゼスを組み込む案。モーゼスはHG適用選手のために、トーレスかバを外してモーゼスを登録すれば、登録21人、HG4人となり欠員枠4で条件を満たすことができる。モーゼスはFWに対応できるし、シュールレを前においてモーゼスをサイドで使うことも可能。


 この状態で、アケ、オメルオ、クリステンセン、チャロバ、スウィフト、ベイカーあたりの登録不要な期待の若手を追加で組み込めば、スカッドが完成する。


 ここまでで分かるように、チェルシーの登録枠はホームグロウンの選手が少ないせいで既に満杯なのだ。さらに、CLでは条件がきつくなるため登録できない選手が増える可能性も十分にある。つまり、更なる補強を行いたければこの状態からさらに放出が必要になるということだ。HG外の選手を獲ればとるだけ放出が必要になる。

 ただし、ホームグロウンの選手であれば登録と同時に必要となる欠員枠を出さずに済むために、放出はいらない。そのため、層を厚くするにはホームグロウン適用の選手を獲得すればいい。噂に上がるのはバークリーとストーンズ。非常に魅力的。

 ここまで登録枠について書いてきたが、最終的な登録締切は移籍市場が終わるときであって、今はスカッドを絞る必要もないし、今まで通り多くの選手をプレシーズンを通してふるいにかけながら、絞り込んでいくのだろう。それでも、多くのスカッドを抱えるチェルシーの移籍市場を考える中で"登録枠"を考えるのは決して無駄ではないはずだ。


 最後に、若手に触れておく。14-15シーズンからアケは自クラブ育成選手扱いになる。ほかにも、スウィフトやベイカーあたりは自クラブ育成だし、クリステンセンなども将来的にHGだけでなく自クラブ育成となる可能性をもっている。チェルシーは若手を育ててトップチームに登用するクラブではないし、常に勝つために戦力を買い、競争がつきまとう厳しいクラブだ。でも、そのなかでU21チームはU21プレミアで優勝し、FAユースカップも優勝した。確実に、使える若手が出てきている。


あとがき

チェフとクルトワは同時に競争させることができないのかもしれない。もしそれを実現させるには、他の部分で放出が必要になってしまう。書きながらこの事実にびっくりしたし、すごく複雑な思いだ。あと、ルカクは残せばいいのに、と思ってしまう。

 チェルシーは終盤、とくにCLで怪我人に苦しんだ。やはり「イングランドのクラブなんだから~」なんて感情論は抜きにしても、層を厚くするという意味でホームグロウンの選手を増やす必要があると感じた。アッシュ、ランプスの存在の大きさを改めて感じてしまう。

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